Vim

Vimはエディターツールです。サーバ上で作業するエンジニアにとってVimを習得しておくことは作業効率を上げることに繋がります。

 現在におけるパソコンはグラフィカルな操作を前提にしている為、マウスやキーボードを使うものだと考える方は多いですが、昔はキーボードのみで操作するパソコンが主流でした。マウスでクリックするためのアイコンやボタンなどはなく、コンソール画面のように文字だけ完結していたのです。とても長い文字列を処理するときに、画面の端から端までカーソルを移動する場合、何度もキー入力をしなければなりません。それでは効率が悪いので、大量の文字が表示された画面の中でスムーズにカーソル移動や文字編集を行えるエディタが必要とされるのは自然のことでした。そのソリューションの1つがVimなのです。

 ただし、Vimの使い方は一般的なエディターツールと異なり、操作性が大きく異なるため、学習コストがかかるのが難点です。ですが、一度覚えてしまうと、普通のエディタには戻れないでしょう。カーソル移動の速度や文字コピーや置換の効率の良さはプログラミングをしていく上では欠かせません。例えば、画面の一番上にカーソルを移動する場合、ggと入力すれば打鍵2回で移動できます。画面の一番したはshift + g で移動できます。もちろん行の頭と行末の移動も打鍵2回で実行できます。

 ここで、以下のようなコードがあり、入力カーソルが行頭にあるとします。

— 例 SQL文のINSERTINSERT INTO Badges VALUES(200, 1, ‘2007-02-01’, ‘I’);

このコードの200を300に変更したい場合、右矢印キーを何度も押してカーソルを移動させる作業はとても時間がかかり大変です。同じ動作を繰り返すようなキー入力は腱鞘炎につながるかもしれません。あるいはマウスでよっこいしょとカーソルを合わせてからキーボードに手を移動してようやく修正。そんなことをしていると日が暮れてしまいます。ですが、Vimでは f, 2, r, 3 と打てば目的の数値に変更できてしまうのです。 Vimに慣れている者からすると、このエディタは本当におすすめです。VSCode内でもVimモードがあり、便利な拡張機能を利用しつつVimの恩恵を受けることもできるので、是非とも習得していただきたいと思います。